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Optical System.Lens & Illumination

LucidShape.v2022.03 - 自動車照明設計

cadcamaec@protonmail.com2022-08-10Optical System.Lens & Illumination153
車載光学エンジニアのための最適な光学設計解析ソフトウェア

LucidShapeは、ヘッドランプやテールランプなどの自動車用のあらゆる照明器具の設計・解析・評価に特化したソフトウェアです。自動車の顔とも呼べる昼間点灯用ランプ(デイライト)や最先端の高解像度ADB(可変配光型ヘッドランプ)などの設計にも用いられています。“光の拡がりから形状を導く”ことが可能なアルゴリズム「FunGeo(ファンジオ)」を搭載していることが最大の特長で、光の性能を基準に設計を進められることから設計時間の短縮と性能向上を実現し、自動車走行の安全性向上に大きく寄与します。


■滑らかな自由曲面で記号や文字も自在に照射!「自由曲面設計機能」の追加
ヘッドランプやフォグランプのリフレクターの中で特に多く用いられてきたマルチリフレクター方式は、細かく分割された光学面で構成されるため面と面との間に段差があり、製造難易度が高いだけでなく、段差に当たった光線が不具合や光利用効率低下の原因とされることが課題とされてきました。今回LucidShapeに追加された「自由曲面設計機能」を利用すると、段差のない滑らかな自由曲面でターゲット分布が実現できるため、設計工数を削減しながらこれらの課題を解消する審美性の高いリフレクターの設計が可能となります。

【LucidShapeで描画したリフレクターの形状設計図】

左図:段差のあるマルチリフレクター。 光の分布が散乱している。 右図:自由曲面リフレクター。 滑らかな曲面であり、光効率が高い。左図:段差のあるマルチリフレクター。 光の分布が散乱している。 右図:自由曲面リフレクター。 滑らかな曲面であり、光効率が高い。


また自由曲面設計機能では、ユーザーが指定した光度(※3)分布を実現する自由曲面形状を、アルゴリズムが自動的に計算し出力します。従来のヘッドランプの光度分布だけでなく、記号や文字のような複雑な分布も容易に実現できるため、安全性を高める効果が期待される路面描画ランプの照明設計をも容易に実現します。

左図:三角形に分布するよう入力した 光度のパラメータ。 右図:設計結果の光度分布。 目標通りの形状が形成されている。左図:三角形に分布するよう入力した 光度のパラメータ。 右図:設計結果の光度分布。 目標通りの形状が形成されている。


■高解像度ADBの開発を加速!「Pixel Light(ピクセルライト)シミュレータ」および「3D LID MAPPER」の追加
高解像度ADBのシミュレーションは膨大な光源を個々に制御する必要があるため、複雑化した大容量モデルの操作は非常に煩雑です。今回新たに搭載された「Pixel Lightシミュレータ」と「3D LID MAPPER」を使用すると、モデル上に多数の光源を追加することなく最小限度のシミュレーション回数でターゲット分布を実現できます。どの光源をどの明るさで点灯すべきかを自動で計算・出力できるため、端末の負荷や手間を大幅に抑えながら効率的に解析を行えるようになり、高解像度ADBの開発を加速できます。

高解像度ADBの光度分布例。 矩形グリッド一つ一つを任意に点消灯するために多数の光源が必要だったが、新機能により大幅に工数が削減できるようになった。高解像度ADBの光度分布例。 矩形グリッド一つ一つを任意に点消灯するために多数の光源が必要だったが、新機能により大幅に工数が削減できるようになった。


■人の目で見た製品の見栄えをより自然に再現!「Human Eye Vision」の強化
設計中の照明器具の外見を、設計データの情報からカメラで撮影したような画像を生成し、人の目の効果を反映した画像処理を行う「Human Eye Vision機能」が強化され、明るさ、コントラスト、カラーシフトをより柔軟に制御できるようになりました。試作前に製品の見栄えをより正確に予測出来るようになり、設計時の手戻り削減に貢献します。

左部分:従来機能で作成した画像。右部分:最新の「Human Eye Vision機能」で作成した画像。 より自然なコントラストと明るさが表現されている。左部分:従来機能で作成した画像。右部分:最新の「Human Eye Vision機能」で作成した画像。 より自然なコントラストと明るさが表現されている。

反射板やレンズのジオメトリをすばやく作成する

LucidShape FunGeoで反射板やレンズのジオメトリを素早く簡単に作成することができます。独自のアルゴリズムにより、ユーザーが定義した照度や強度のパターンに基づいて自動的に光学ジオメトリを計算し、構築します。このユニークで機能的なアプローチにより、複雑な光学部品の実装の詳細ではなく、全体的な設計目標に集中する自由が得られます。


イルミネーション・シミュレーションの高速化

GPUTraceでLucidShapeの照明シミュレーションを高速化し、飛躍的なスピードアップを体験してください。ルシッドシェイプは、グラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)コンピューティングを活用した初の光学シミュレーションソフトウェアで、マルチスレッド機能と比較して桁違いにシミュレーション速度を向上させることができます。


高速でフォトリアリスティックな画像を提供する

LucidShapeのVisualizeモジュールを使用すると、モデル内の光源が照らされたときの輝度効果を示し、システム形状と光源間のすべての相互作用を描写することができます。設計者は、方向指示器やブレーキライトなどの照明システムが人間の目でどのように認識されるかを評価することができます。Visualize Module は、設計者が製品開発プロセスの早期かつ頻繁に設計チェックを行い、改善することを可能にする、高速で信頼性の高いエンジニアリングツールです。

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